クラシックギター
ギターの始まり
ギターの原型になる前に、箱型の本体に弦を貼って音を鳴らすという楽器は、紀元前から存在していました。そこから1500年後、15〜16世紀にルネサンス・ギターとして存在していた楽器は、今の形に近くなって行きます。 弦は4コースと言いまして、各弦の箇所に2本ずつ計8本の弦が張ってある仕様です。17世紀に入りますと、バロックギターとなりまして、5コース、10本の弦になっていきます。ボディーも今より小さめです。
これがバロックギターです。
こちらは大変貴重なストラディバリ作のギターです。
1679年の楽器
The Sabionari
ストラディバリ作で音が出るギターは、世界に1本、この楽器しかありません。
フレットもネック裏まで回り込んでいます。
とっても弾きにくそうです(笑)
それ以前に、貴重過ぎて触れないですけれど。
弦も10本と5コース仕様です。当時はこれが普通でした。
ストラディバリというとヴァイオリンが有名ですけれど、ギターも作っていたのですね。
価格は不明です・・・
こちら、本物のストラディバリ
佇まい、色、貫禄が違いますね!カッコイイです!
18世紀に入りますと、6コースの12弦ギターが登場します。 今でこそ普通にありますけど、当時からあったのには驚きです。
18世紀の後半に、復弦を辞めて単弦仕様のものが普及し始めました。これが現在のギターの原型です。
1800年頃になると、音楽の舞台は宮廷から一般社会へ浸透していった頃です。
今のクラシックの教本は、この頃に作られたものが殆どで、練習曲と言えど、大変綺麗な曲が多いです。
そして、1800年の後半に、アントニオ・デ・トーレスが、ボディーを大きくし、現在のクラシックギターを誕生させます。
1868
アントニオ・デ・トーレス
現在のギターの形になっていますね。
弦
現在のクラシックギター弦はナイロン製ですが、当時はナイロン弦はありませんでした。
右側の透明な3本はナイロンそのままに、右側3本はナイロンに金属製の極細線を巻いて仕上げてあります。
セットで1500円〜からあります。
当時はナイロン弦は無く、ガット弦と言いまして、羊の腸を乾燥させた天然素材のものが弦として使われていました。音はナイロン弦よりも細い音のようです。ただし、湿度に敏感で、すぐ切れるようですよ。 これを10本も張るなんて、1時間ぐらいかかりそうですね。
ギターのガット弦は見たことがないですし、実際に聴いたこともありません。
ヴァイオリンの世界では普通にありまして、こちらは聴けます。 弦も販売されています。4本セットで20000円前後。 これは高額過ぎて・・・
最初のレッスン
クラシックギターは、通常、歌の伴奏はしません。 その名の通り、クラシック曲を弾く為の準備段階としまして、右手の練習、左手の練習をしていきます。 弦を押さえる場所は他のギターと同じなので、ボサノバといったジャンルでは伴奏楽器として使います。日本の歌謡曲などでは、あまり使用されません。
さぁ、弾いてみましょう・・・の前に、音を合わせないといけませんね。
音を合わせる道具がないと、耳だけで合わすのは難しいです。
音の合わせ方
動画
チューナーという道具を使えば簡単です。
弾いてみよう
まずは、右手の練習です。
アコギでは難しいアルペジオですが、クラシックでは、早々にアルペジオの弾き方を習得します。
右手が慣れて来ましたら、左手で弦を押さえて鳴らしていきます。 最初はこれでも難しいですが、やりがいがあって楽しいです。
動画を見てみましょう。
右手の練習
動画
爪を使って弦を弾きます。
左手を使った練習
動画
いかがですか?出来ましたでしょうか。左指の爪は短く切って指を立てて押さえます。 これらのことは家でも出来ると思いますので、挑戦してみて下さい。
続きが出来るようになりましたら、是非、いらして下さい。 独学で弾くよりも早く確実に上達できます。